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しょうちゃん
本名:太田詳次郎    生涯学習支援事務所「オフィス遊ing」代表。子育て・教育などの分野で講演会など多方面で活躍。

兵庫県生涯学習講師団登録講師
兵庫県生涯学習審議委員会審議委員など多数歴任。
生涯学習支援ネットワーク「ひとぢから商店街」の会長もつとめる。講演依頼・子育て相談などお気軽に下のメールでどうぞ。
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2007年04月26日

教育カースト社会vol.1

またまた、安倍内閣の目玉、
「教育再生会議」が大きな動きをしていますね。

教育カースト社会vol.1

今度のキーワードは「親学」
これについては、後日。



センセーショナルなタイトルですが、
「格差」「競争原理」の是非について考えましょう。

あらかじめ言っておくと、
不安をあおるつもりはありません。
あくまで私見であり、考える材料にしてほしいと思います。





全国学力調査の前に「バウチャー制度」について。

バウチャー制度とは簡単に言うと
「親や子どもが行きたい学校を選択できるというシステム」

学校教育に”競争原理”を持ち込もうという制度ですが、
この制度は「学校・家庭・地域の教育力を崩壊させる」でしょう。




その理由は、
簡単に言えるだけでも、

→”数値ありきの競争原理”導入で 学力主義に拍車
  =学力というものさしのみの教育
→広報・宣伝・営業活動など雑務増加による教師の多忙化
  =時間・エネルギーなど”子どもに目が向かない”
→教師の人気取り行為
  =それが学校評価と共に教師評価へとつながる
→”目新しさ”や”風評”に惑わされる保護者
  =本質的教育よりもユニークな取り組みが評価される傾向
→勝ち組・負け組ならぬ勝ち学校・負け学校(学校の序列化)
  =”教育の本質”が崩壊・学校の塾化
→上層学校・下層学校など、学校内の均質化
  =多様な子どもの存在しない均質な集団
→目新しさに生き残りをかける”本質”を忘れた学校経営
  =「消費者ニーズに応える」という間違った方向性
→地方都市での学校格差による「学校統廃合」
  =地域から子どもが消える・地域教育力も崩壊
→地域から子どもの姿がなくなる=”顔の見える地域の崩壊”
  〜地域の教育力ばかりでなく、地域福祉・地域の介護力も崩壊
→登下校の安全管理が出来ない
  〜公共交通機関での長距離移動=子どもの行動範囲の拡大
   地域での安全システムの崩壊
→長距離通学が、子どもを疲労させ、”家族の時間”を奪う
  =家庭教育力の低下
→学力競争に拍車
  =学校のブランド化
→地域特性のある教育システムの崩壊
  =全国一律に行う意味はない
→大きく格差の固定化・拡大・文化格差・所得格差etc・・・



もちろん、その反対にメリットもあるでしょう。
しかし、どう考えてもデメリットの方が大きいと思いませんか?








実際に、学校選択制が導入されている東京。

現実的に、学校の序列化がすすみ
子どもの入学者数・学力で予算配置がなされています。

その結果、
数校は廃校になりました。
先生は営業マンとなりました。
子どもと向き合う時間・エネルギーは減る一方。
学校経営のテーマが「消費者ニーズに応える学校」です。
子ども・保護者はお客様となりました。
 お客様に対して、本当の教育が可能でしょうか?


そんな競争原理を導入した結果、東京の教育は他の都道府県と比べて
教育の質が向上したのでしょうか?


そして、
日本全国の都市部の学校から過疎地の学校まで
学校選択制を導入する必要性があるのでしょうか?


教育システムに競争原理はそぐわないのです。



・・・ちょっと熱すぎましたね。(^_^;)

おつきあいいただきありがとうございました。m(__)m


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Posted by しょうちゃん at 23:00│Comments(2)学校教育
この記事へのコメント
しょうちゃんが斬る!は加絵瑠にとって教育学入門書になりそうです。教育カースト社会vol.2を期待していますw
長距離通学が、子どもを疲労させ、”家族の時間”を奪う=家庭教育力の低下 は違うかなぁと思います。ご両親が共働きしていた場合、結局は”家族の時間”がないんじゃないかなと。
Posted by 加絵瑠 at 2007年04月27日 09:39
>加絵瑠さんへ

コメントありがとう。
指摘の件は文章にしようとすると文章量が・・・
また、お話ししましょう。

第2弾も乞うご期待。
Posted by 太田詳次郎 at 2007年04月30日 00:21
 
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